「マジで?」


「マジで」


「でも何でまた和泉先生なの?」


「一目惚れ」


「和泉先生ってカッコイイのに、全く人気ないの知ってる?」


「知らな~い。そうなの?」


「うん。冷たいからだよ生徒に対して。それに影でなんて言われてるか知ってる?」


「何て言われてるの?」


「悪魔」


「悪魔!?」


私は、ビックリして起き上がった。


「そう悪魔。人間の血が通ってない悪魔」


「でも…好きになったんだからしょうがないじゃない」


「まぁそうだけど…見込みはないわね。クラゲちゃんが追いかけようが逃げようが奴には関係ないだろうし」


「うん…わかってる…だから悩んでるんだよね」



その時、チャイムが鳴った。


私がダルそうに教科書とノートを取り出す。


女子に人気のある先生の授業。


和泉先生の時の授業とは全く違うほのぼの感。


先生も、あんな先生だったら良かったのに…。


私は、窓の外を眺めた。