「友達がいなーーーーいっ!!」




昇降口に張り出されたクラス分けを見て叫ぶのは、私の隣にいる奏谷 恵 (かなや けい)ちゃん。



「いいじゃん、恵は、明るいし、すぐ友達できるよ」


「え!そんなっ……!」


「照れんなしwww」


「そういう陽真は?ともだちいた?」


「いなーーーーーいっ!」




そう、私も友だちはいない。
いや!いるよ!!

だけど、このクラス、1年4組には知ってる名前はあるものの友達とは言い難い。




「健闘を祈る!」




そう言って、私達2人は各クラスへと入っていった。




「(うわーーっ、もうグループとか出来てる~ww)」




とりあえず、私は1人そうな子に話しかけた。




「おはよ!」




と、まあ、こんな感じで。




「お、おはよっ!」




あー、返事きたぁ!




「よろしくね?名前なんて言うの?」



「わたし?えっと、」



そう言うと彼女は咳払いをしてから



「榎本 観月(えのもと みずき)です!」


「観月ちゃん!よろしくね!私は、烏海 陽真(うかい ひま)です!」


「陽真ちゃん!よろしく~!」




よし、ぼっちは回避できた!