私が入社する少し前にこのフォレストハウジングは先代の社長から大和さんに代替わりした。
大和さんが社長になってからここは急成長していた。
というのも、かなり以前から大和さんの友人知人が集まり研究していた地震に強い建材と工法の特許が無事に取得出来たからだ。

業界大手の免震構造の住宅と比べて安価で建築できることと、自由設計できることがメリットになって何度かマスコミに取り上げられると、たちまち評判になりどんどん受注が入り次第に会社規模が大きくなっていったというわけだ。

ただ、建材や工法が違うということで大工さんなどの職人さんも営業スタッフも特別な知識と技能が要求される。
事業拡大にはいろいろ問題も出てくるわけで。人材確保も重要な問題のひとつ。
だから、無理なことはしない。
もちろん従来の工法での建築も行っている。

ムリに受けてたくさん建てればいいわけじゃない。当然アフターケアも必要になるし、一戸づつのきめ細やかなフォローアップは先代からの大事な教えでもある。