「灯里」
床に胡坐をかいた社長とその膝に横座りして抱え込まれるようにぎゅっと抱きかかえられている私。呼ばれても後頭部を押さえられて顔を上げることはできない。
もともと私の返事を待っているようでもなかったけど。
「昨日、電話に出なくて悪かった。メールも」
ひとりごとのように話し始めるのを耳を澄ましてじっとしていた。
「よその男にキスされてるし、俺との結婚話を全面否定するし、お前にちょっと腹を立てていて少しは俺のことでも考えやがれって連絡しなかったって気持ちがあったのも事実なんだけどな・・・」
は?
今、何て言った?
「灯里ーー本当は俺のイチャイチャしたい相手もプロポーズしたい相手も全部お前だけなんだ。お前は何か勘違いしてるみたいだけど、俺、灯里の他に好きな女なんていないから」
衝撃的な言葉に目を丸くする。
ーーーどういうこと?
今、何て言ったの?何の話してる?
私の背中に回された腕に力が入り、私と社長の密着度が増す。
ドキドキと心臓の鼓動が大きくなるけれど、それが自分のものか大和社長のものなのかわからない。
「灯里、好きだ」
大和社長のテノールに心臓が跳ね上がる。
鼓膜にまで心臓の拍動する音が響きはじめる。
床に胡坐をかいた社長とその膝に横座りして抱え込まれるようにぎゅっと抱きかかえられている私。呼ばれても後頭部を押さえられて顔を上げることはできない。
もともと私の返事を待っているようでもなかったけど。
「昨日、電話に出なくて悪かった。メールも」
ひとりごとのように話し始めるのを耳を澄ましてじっとしていた。
「よその男にキスされてるし、俺との結婚話を全面否定するし、お前にちょっと腹を立てていて少しは俺のことでも考えやがれって連絡しなかったって気持ちがあったのも事実なんだけどな・・・」
は?
今、何て言った?
「灯里ーー本当は俺のイチャイチャしたい相手もプロポーズしたい相手も全部お前だけなんだ。お前は何か勘違いしてるみたいだけど、俺、灯里の他に好きな女なんていないから」
衝撃的な言葉に目を丸くする。
ーーーどういうこと?
今、何て言ったの?何の話してる?
私の背中に回された腕に力が入り、私と社長の密着度が増す。
ドキドキと心臓の鼓動が大きくなるけれど、それが自分のものか大和社長のものなのかわからない。
「灯里、好きだ」
大和社長のテノールに心臓が跳ね上がる。
鼓膜にまで心臓の拍動する音が響きはじめる。



