「さて、今日これからどうする?仕事に戻るか、このままおじさんたちのところに行って話を大きくするか、それともこのまま帰ってしまうか」
どれでもいいよと鼻歌を歌いだしそうな口調で問いかけてきた。

「たぶん、スマホの電源を入れた途端メッセージの山で、確認にも返信にもかなり時間がとられるだろうしね」

「・・・面白がってはいませんよね?」

ふんっと鼻で笑う。「ちょっと、いやかなり面白がってるよ。当り前じゃないか」

ヒドイ。
「私これでも、下北さんのフォロー役としてこの4ヶ月間頑張ってきたつもりなんですけど。それ少しは考慮してくれてもいいじゃないですかー」

「それとこれとは話が別。確かに灯里さんには世話になってるし、すごく助かってる。でもさ、じれったいんだよね、キミたちって。この辺でカンフル剤は必要だったと思うよ。これで止まってた灯里さんの時計が動きだすかもしれないし。嫌ならおじさんおばさんに押し切られないように抵抗してごらんよ」

”キミたち”って、私と社長はひとくくりですか。