全然、眠れなかった…
そして、朝になってしまった。
時計を見るとまだ5時過ぎ。
ゆっくりと起き上がり、
冷蔵庫にあったミネラルウォーターを飲んだ。


再びベッドへ戻り横になる。
眠れるかもしれないと思いながら目を閉じて……












蓮から告白されたあと
数日間、私は家から1歩も外へ出なかった。
仕事自体は、家でも出来るので問題は無かった。












~〜〜♪




「……もしもし。」


「写真そろそろ選んだか?」


「!……まだ、選んでない。」
蒼眞からの電話だった。
写真のことすっかり忘れていた。


「明日、取りに行くから、決めとけよ?」


「え!?明日?」


「今日でも良いけど?」


「あ、明日でお願い…。」


「分かった。」



その日は、写真を選ぶ為に
ここに引っ越してから撮った写真を
たくさん見比べていた。
その中には、蓮が映っているものも勿論あった。








写真撮ったっきり、ずっと見ないふりをしていた。












分かっていた...。
最初に会った日から、私は蓮に惹かれていた。
それを認めることが怖くて、逃げていた。
蒼眞のことが気になっていたはずなのに…
どうしてこんなにも不純な気持ちになるのかが
自分でも理解出来なかった。












私は、1枚の写真を手に取って
封筒の中へ入れた。