蘭子ちゃんと田中君の、可愛い恋のお話

「花びら、すごく綺麗」  

私は、目の前にある、ツツジの花びらに触れてそう呟いた。


今日はすごく天気が良い。
心も体も、おかげさまでポカポカだ。 


腕にしている時計に私は目を向ける。

「もうこんな時間…。そろそろ行かなくちゃ」


私は、足早に急な登り坂を登る。

と、思った瞬間、足を滑らせてしまった。 

気付いた時にはもう遅かった。

(危ない!)


あれ…?痛くない?


「大丈夫か!?」

これ、どうゆう状況!?


「ケガないか!?見せてみろ!」

「大丈夫ですから!」


急いで男の子から離れる。


「お前、名前何?同じ学校だよな?」

確かに…男の子とは同じ制服。
しかも、女の子にモテそうな顔だ。  
 
綺麗な黒髪に、大きな瞳。
綺麗な瞳に吸い込まれそう…。

「…林田蘭子」
「えっ?」

あぁ…ごめんなさいっ!
声が小さくて…。

「林田蘭子ですっ!」
「あ、ゴメン…」

あ、やっちゃた!
私のバカっ!

「す、すいませんでした~!」

私は一目散に逃げる様に走る。