別のお話。


「そうか」

階段を降りる音を聞きつけて海がリビングから飛び出してくる。

「凪ちゃん、また来てね」

「海ちゃーん。また来るよー」

「来なくていいよ」

「そーら。また来るからねー」

凪が空を腕の中に閉じ込めて頭を乱暴に撫で回す。

「離せよ!」

空の抵抗虚しく凪はなおも空の頭を撫で回す。

「良かったねー空。凪ちゃんに抱きしめてもらえて」