「え?!聞いてない!どんな人?いつから付き合ってるの?」 ああ、ほら。 俺にはこの反応がやっぱりこそばゆい。 けど、大切な家族に大好きな人の話をするのはなんだかとても誇らしくもある。 「その話はまた今度な。おやすみ、海」 「ううー。春兄おやすみなさい」 脱衣所へ逃げ込む俺に、海は露骨に残念そうなおやすみをくれる。 でも全部を話すならまだもう少し後だ。 土曜日。 土曜日になったら俺はまた変わる。