その深い深い黒の空にはシヅキと出会った時より丸みを帯びた月が明るく輝いている。 「変えに行くか……」 黒の空には少しの星しかなかった。 それでもキミは俺を見守ってくれてるだろう。 そう思うと勇気が湧いた。 それに……。 俺はもう変化を受け入れられている。 この丘までの坂道を自転車を降りてきただけだけど、それも立派な変化だ。