「実用性あるし変なものよりよっぽどいいと思うけど。春兄、中身なんだった?」 「ちょっと待ってな」 丁寧に結んであるリボンを解いて包みを開けると小さなお守り袋が二つ入っていた。 「それね、海の手作り。春兄自転車通学でしょ? バイトで帰り遅くなる時もあるし。だからお守り」 「ダサー」 「空は黙ってて!」 「ありがとう。海は器用だな」 「えへへー。でしょー?」 「そうか?形も歪だし手作りですって感じ」