強い風が吹いて雲を動かす。 動いた雲の隙間から太陽の光が差し込んで眩しい。 あまりの眩しさに目を瞑る。 薄っすらと光が差し込むその世界は暖かかった。 それは大好き人の笑顔を彷彿とさせた。 『絶対に空いっぱいの星を届けるから』 そんなことできるんだろうか? 十五年生きてきてここから空いっぱいの星が見えたことなんてなかった。 『これは約束。絶対に見せる』