「春人の住んでる街もいいところだけど私の街もなかなかでしょ」
くるっと回ってみせてから両手を広げて自慢気にシヅキが聞いてくる。
俺はそれに、周りの人に怪しまれないよう小さく頷いて応えた。
確かに思っていたのとだいぶイメージは違うけど、少し寂れた感じとか歩いている人の雰囲気が初めて来た場所なのに妙に懐かしい感じがして悪くないなと思った。
「全然変わってないなー。でも当たり前か。
そう短期間に変わらないもんねぇ」
くるくると回るのをやめたシヅキが隣にきてそう言った。
そうか。
シヅキが死んだのはまだつい最近のことなんだよな。


