出会ってからずっと、シヅキは悲しいとか辛いとか、泣いたり嘆いたりとかそういうところを一切見せたことがなかったから。 悲しいなら悲しいと。 辛いなら辛いと。 泣きたければ泣いて欲しいと思った。 嘆きたかったら叫んで欲しいと思った。 我慢なんかしないで吐き出させてあげたかった。 「そりゃ死にたくなんてなかったですよ?」 「辛いか?」 「辛いし悲しいし悔しい。 もっとたくさん生きて、勉強して仕事をして、結婚して子供を産んで、温かい家庭を持ちたかった」 「うん」