「春人のバイト先はいい人ばかりだったね」 まだ周りには人がいるから俺は声をださず頷くだけで返事をする。 「春人はおばさまたちに大人気だったね」 人気というより珍しいだけだろう。 実際あのスーパーで働いている高校生は俺だけだ。 後ろから鼻歌が聞こえる。 何回か聞いたそれは毎回同じものだ。 俺も聴いたことがある気がするその歌は、シヅキにとって何か思い入れのある曲なんだろうか? そんな風に進んでいると広い道路の脇道の、逸れるといつもの坂道へと続く道に着いていた。