いつかきっとこの涙が。

「うん、今日は当直だから帰ってこないよ。」


きっと恭ちゃん、今日私が1人なの聞いてるんだ...


「そっか。よし、じゃあ一緒にメシ食うか」


「え!慣れてるし、私は大丈夫だよー?」



今、私のお父さんは海外で働いていて、お母さんは幼い頃に病気で亡くしている。


晴輝もお医者さんだからなかなか早く帰ってこれない。


だからなのか家に1人でいることが多い私を恭ちゃんはよく気遣ってくれる。




「ったく...いいから家に入るよ」


そう言うと強引に恭ちゃんは私から鍵を奪って、勝手に家のリビングに入ってった。



.......。


んーこうなったら仕方ない。


せめて恭ちゃんのために美味しい料理を作ろう!



「ねぇ恭ちゃん何食べたい?」


リビングのソファーで自分の家のようにくつろいでる恭ちゃんの頭をぐしゃぐしゃにしながら聞いた。


「おいやめろよ。...今日は美優特製カレーだな」


恭ちゃんはソファーに座り直して髪を整えながら言った。


「ふふっ、了解!」


私はまだ半ギレ状態の恭ちゃんを置き去りにしてスキップでキッチンに移動した。