親友のカラダ

●アイザ●


アタシはベーグルを食べていた。

何だかあまり喉を通らない…


『剣…多分瞳と付き合ってるのメンバーには言ってたんだね。そっからアキナに流れて藍子にいったんだよ…きっと。』


『…なんか落ち込む必要アタシ無いと思うんだけど…落ちるね…』


『ルキさんいるんだし、剣なんてショボバンほっときなよ!』

『だよね!』


そう言って、騒ぐ胸の中に静かに問いかける。



消エテ。モゥ過ギタ事。



アタシはアボガドベーグルを半分残してアゲハへ戻った。



重たいドアを開けるとスモークの匂い。

体に響いてくる音。

目に飛び込んでくる人の山。


黄色い声。


うるさくて、喋れる状態ではない。

アタシはカウンターから灰皿を取って横の壁にもたれた。


ルキのバンドだけ見れればいーや。


ただそぉ思って来たのに……