皆が帰った後、2人でレジャーシートに座り、
来る時買ったバケットをかぶる。

フランスパンの生地に、レタス、チーズ、厚めのハム
の入ったオーソドックスな物。

「おいしい」

五十嵐さんが、感嘆の声を上げる。

「そうでしょう、ここのパンおすすめなの」

私もバケットにかぶりつく。

それからアクエリアスのボトルに手を伸ばす。

「あ、それ俺が飲んで」

ボトルの中は3分の1程なくなっていた。

「あ」

と言う、五十嵐さんの声を聞きつつ、一気に飲む。

「生き返るわね~」

「間接キス・・・」

そう言う彼を、「中学生?」と笑い飛ばしたのだった。