私はストレッチの効いた、白のスキニーパンツに、
少しゆったりめのシャツを着ている。

ただ、足元はスニーカーで、公園仕様、
五十嵐さんより、若干カジュアルかなと思う。

「聴きたい曲あります?」

「うーん、いつも聴いているのはピアノと一緒の曲だから、
 ヴァイオリンだけだとなると、思いつかないな・・・」

「じゃあ、お任せで」

「弾く曲って決めてあるの?」

「何曲か用意はしてあるけど、
 その場の雰囲気とか、リクエストとかが多いかな」

「へえ」

どこか感心した声で相づちをうってくれる。

「楽しみにしていて」

「もちろん!」