俺は、最愛の人からの手紙を読んでいた。

『遥へ

18年間、私は生きました。窓から見る夕陽は、温かくて、まるであなたみたいでした。あなたを待っていた時間は、何にも変えられないほどにもどかしかったです。

私の愛した人は、藤嶺遥という人でした。彼は、誰よりも私のことを知っていて、誰よりも私のことを愛してくれた人でした。

そんな彼を置いて、天国へ行ってしまった私は、彼を愛す資格なんてないです。

肖像の人には、こんな言葉があります。


深い深い瑠璃色の涙を流した者は、その者の最愛の者に幸せが訪れます。


私は、この言葉が大好きです。彼に、瑠璃色の涙を流してほしいのです。
彼と私の幸せのために。




最後に。


私は、彼が大好きです。

私は、彼を愛していました。



ただそれだけです。


ありがとう。


葎』