目の前にある。優しい卵色のまあるいおつきさまのようなシルエット、
優しく袋を摘んで開くと、鼻腔(びこう)をくすぐる、あまぁぁい香り。
ごきゅ、とつばを飲み込むと大口を開けてはむっとかぶりつく、表面は、さくさく、なかはしっとり、ふんわり優しく甘い。


んん〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!

「最っ高……。」

思わず感嘆の声をあげざるを得ない!!!

そう!!!!!その食べ物は……!!!


「メロンパァァン!」

と思わず私、佐藤めぐむは小さく叫んだ。

「てかさ……顔、やばいから。昇天しそうに……なってるから!」

と、呆れ顔で親友佐々木あきが肩でつつく。

「ついでに脳内難しい言葉使ってるけど、メロンパンが美味いって事だけでしょ、内容がない。」


「ある!」

「ない。」

ぶぅ、と、ほほを膨らませて、椅子に座り直して、もふ、とかぶりつく。