「ええ?いいよ、いちいち移動させるの大変だしね」


「え、でも」



「それで〜華乃だったらあ」


いかにも楽しそうに話を再開させる華乃ちゃん。

その目が、少しだけ細くなりあたしを睨んだ。


彼女は前のめりになってないけど、あたしの方向を向いているから、あたしにしか顔は見えない。


蓮にも、田中君にも、華乃ちゃんの顔は見えないんだ。




これは、これは何?



どういうこと?



えと、あたしいじめにでもあってるの?



いくら、蓮が好きだっていっても、こんなの理不尽過ぎない?



あたしには関係ないのに。


なんてぶつぶつ考える。






その時。