そう言って一緒に教室を後にする。

「実は今日車じゃないんだよね」

「えっ、迷子になるんじゃないの?」

登校初日も、迷子になるからってちかと一緒に来てたよね?

「それを回避するために千愛ちゃんと帰るんだよ」

「……それってつまり道連れってこと?」

「そうとも言えるよね」

そんなあっけらかんと言われても……。

「いざとなったら執事呼ぶし、そんな気負わないでよ、ね?」

「は、はあ……」

よくわかんないけど、いいのかな……?

そう思っていると愁が微笑みながら私を見る。

「まあ、気分転換の一環だと思ってよ。千愛ちゃんも色々あるだろうし」