今、手を引いてくれている愁の背中を見る。

愁は、なんで来てくれたんだろう?

「とんだ修羅場だったね」

「えっ……う、うん……」

こ、このタイミングで声をかけてくるなんて

もしかして、心を見透かされたのかな?

「千愛ちゃん、ちかにあんな風に接せられたの初めてだったんじゃない?」

……たしかに。

さっきのあい、なんだかいつもと様子が違った。