幼なじみのイケメン御曹司に独占されてます。

「……あい、ありがとう」

私がそう言うとあいは何回かまばたきしたけど、

すぐに気づいてフッと微笑む。

「当たり前でしょ。
これから挨拶回りで長くなるけど、辛くなったらすぐ言ってね」

「うん」

ああ、やっぱり優しいな。

いつもよりも距離をつめて歩くこの瞬間が

かけがえのないものに思えて。

1ミリでも近くに寄り添っていたい。

この気持ちは……

悶々と考え込む私にあいがずっと視線を配り、

緊張を吐き出すように

そっとため息をついていることには気づかなかった。