1週間後の放課後。

私は、弘人に呼び出され図書室に来ていた。
誰もいない図書室は、驚くほど静まり返っている。

「わざわざ、こんなとこへ呼び出してごめんな。ふたりで話したかったからさ……」

「う、うん……」

なんかいつもと違う弘人の感じに、戸惑いを隠せない。
弘人とこんな風に改まって話すことなんて、滅多に無いから……だよね?

「もしかしたら、気づかれてるかもしれないけど……俺、香帆のことが好きなんだ」

「えっ! うそ……」

弘人からのまさかの告白だった。

「嘘じゃない。っていうか、この間ので分かってくれてたかと思ったけど?」

この間って、真菜美が冗談で「ふたり付き合っちゃえばいいのに~」みたいなことを言った時だよね?

あの時、弘人は「全然アリだけど」って言ってたっけ。
あれ、ほんとだったんだ!?

弘人も真菜美の冗談にのってるだけかと思ってたんだけど。

今、目の前にいる弘人は真剣そのもの。
ここで、からかうわけにもいかない……。

「えっと……私は――」