昼休みくらい、ゆっくりしたいのに……なんだよこの群れは。
いつものことだけど、やっぱり、鬱陶しい。

俺が購買へ行こうとすると、教室から次々と女子たちが出てくる。
金魚の糞か?って言いたくなるくらい。

周りはもう見慣れた光景だと思ってるのか、笑ってたり、「モテるね~」なんて言ってきたり、男子からは冷たい目で見られたり。

俺だって好きで、こんな群れをつくってるわけじゃねぇっつ~の!
来るなって言っても、付いてくんだもん。仕方ねぇじゃん。
俺は購買まで歩いてるだけだし。

「ねぇ、俊く~ん。今日こそ遊ぼうよ~」

「そうだよ~!」

「はぁ? 遊ばないっつってんじゃん。」

マジで鬱陶しい。ほんと、付いてくんじゃねぇ……!
今日も明日も明後日も、お前らとは遊ばねぇよ。

「最近、いつも断ってくるけど……以前は毎日のように遊んだじゃん」

「そうだっけ? 忘れた~」

俺は今、それどころじゃないんだよ!

「ひど~い。あんなに毎日遊んでたのに~」

「ねぇ、いつなら遊べる~?」

「しばらく無理……」

「しばらくっていつまで!?」

出た! めんどくさい質問!

「さぁ?」

もうお前らとは遊ばないっつ~の。
いい加減気づけよ。