よし、始まるな...

俺は気合を入れるために、踏み込みをした。

『お願いします!』

あたりが静まり返り、お互いの声だけ響く。

「ハジメッ!!」

審判がはじまりの合図を唱える!

『ヤァー!』

お互い一歩も引かずに間合いを少しずつつめる

『メーン!!!!』

メンを打とうとするが、失敗した...

「お前の実力はこんなもんか?1年よ」
「そんなんじゃ、華を彼女には出来ないなぁ」

「メーン!!!!」

あ、しまった...

「メンあり!1本!」

メンを取られた...
くそ...
それからの、俺は防御に徹して反撃が出来なかった...
すると...

『頑張れ!晴空!』

華、先輩...?俺のこと晴空って...?
負けられない!

『コテー!!!!』

「コテあり!」

よっしゃ!!
この調子で...

『約束通り、華先輩は貰うよ』
『ドーウー!!!!』

「ドウあり!」

勝った!!
優勝した!!

「やったねー、晴空くーん♥」

「ありがとうございます。先輩」

「華...」

春が近付いてくる。

「すまなかった...」
「もうあらわれないから許してくれ...」

華先輩は無言で頷く。
「春、くん...?」
「ありがとう...」

「先輩」
「後で武道場来てください」

俺は今すぐに言うべきではないと思い、そう言った。

「う、うん。」