「はぁ...」

私は華(はな)。水鳥高校、剣道部の3年生...

今は部活の休憩中、元カレの事を思い出してため息をつく...

「先輩、今ちょっといいですか?」

落ち込んでると急に後輩の晴空(ソラ)くんが恥ずかしそうに話しかけてきた。

「どうしたの、晴空くん」

「いや、ちょっと中庭まで行きませんか?部長の許可取っ てあるんで...」

オドオドしながら、そう言われる。

晴空くんは、背が高くて優しくて人気の高い子だった。


けど、面をかぶると急に豹変したようになる。

私も晴空くんには、一つも敵わなかった...

「いいよ」

断る理由もないし、大事な用事かもしれないから着いていくことにした。