「ハハ、ハムスターみたいで可愛い」
「それって、褒めてる…?」
「うん、かなり褒めてる」
たっくんは、こうやって事あるごとに私の写真を撮るんだけど…いつも不意討ちで変なとこばかり撮るから恥ずかしいんだ。
撮らないで、と怒ればその顔すら撮られちゃうからどうしようもないんだけど…
「朱里コレクションが増えた。可愛い…」
撮影後はいつも携帯の画面を見て上機嫌に笑ってるから、そんなことで喜んでくれるなら写真くらいいっかって思っちゃうんだよね。
「今日のデートは朱里の行きたいとこ行こうよ」
「本当にいいの?いつもパパ頑張ってくれてるから、たまには家でゆっくりしてもいいんだよ?」
「うーん…家でゆっくりしてたら昨日の夜と同じことになりそうだけどいいの?」
「…デ、デートしよう!食べ終わったし着替えてくるねっ…!」
あっくんがいないのをいいことに、たっくんが言いたいこと何でも言っちゃうものだから私はもうお手上げ状態。
だけど…久しぶりにデートできるのが嬉しくて、確実に私の胸は躍っていた。


