それよりなにより、さっきから気になっていることがあって。
抱っこされている私はたっくんより少し高い位置に顔があるわけだけど…
そんな私をたっくんが下からずっと見上げてくるものだから、心臓が跳ね上がりそうだった。
「あ、あの…」
「これ、必殺上目遣い。俺がいっつも朱里に食らわされるやつ」
「私、上目遣いなんて…」
「無意識、無自覚、無神経、無防備でどれだけ俺を惑わせるのかな?俺、毎日死んじゃいそうなんだけど」
「また大袈裟な…」
「大袈裟なんかじゃないよ。でもやられっぱなしの俺じゃないからね。今日は朱里をたくさんドキドキさせちゃおっかな」
「うっ…」
大人の余裕すら感じるその笑顔に、既に私の心臓は高鳴っているというのにこれ以上ドキドキさせられるなんて。
私の心臓…耐えられる?


