「いただきます」と手を合わせ、何年かぶりに二人きりで囲む食卓。
久しぶりすぎて…こんな時間さえ、くすぐったい。
「炊き込みご飯美味しい。なんか懐かしい感じがする」
「あ、気付いた?今日ね、お義母さんに教えてもらったの。早速作っちゃった」
「そっか。歩夢がいたらたくさん食べてただろうね」
「うん。今度あっくんにも作ってあげなきゃ」
新婚さんごっこなんて言ったって、やっぱり私達の話題の中心はあっくんなんだよね。
あっくんが生まれる前は、どんな風に過ごして、どんな会話をしてたんだっけ…
「…あのさ、気持ち悪いこと言っていい?」
「え?なに?」
記憶を辿って新婚当時のことを思い出そうと試みていたとき。ポツリと呟いたたっくんは食事の手を止め、お箸を置いて。
いつになく真剣な表情で、私を見据えていた。


