いつもあっくんと手を繋いで歩く家までの道が、今日はやけに長く感じた。
帰りの電車も、買い物に寄ったスーパーだって…
一人だとなんだか変な感じ。
家で作る夕飯も二人分だと物足りないし…
この時間はいつもあっくんとたくさん遊んだりお話ししたり賑やかなのに、今日はシーンとしてる。
いつも料理を始めたらすぐに私の足にしがみついてくるのに…あっくんがいないの寂しい。
私、知らない内にすっかりお母さんになってたんだ。
「ただいま」
「あ…たっくん、おかえり」
静かな部屋でちょっぴりセンチメンタルな気分になっていたとき、スッと耳に入ってきたたっくんの声。それが心地良くて、なんだかホッとした。
「さっき母さんから電話あって聞いたよ。歩夢、一人で実家に泊まるって?」
「そうなの。大丈夫かなぁ…」
たっくんは慣れた手つきでネクタイを緩めながら、心配で落ち着かない私を安心させるようにふわっと頭を撫でてくれる。
その手は大きくて、温かくて、優しくて…
やっぱりホッとした。


