「こんなの初めてなんだけど、本当に無理なの…」
「無理って…そんなに気持ち悪いってこと?」
「うん。ビックリするくらい」
「え…」
俺は躊躇いなくそんな発言をする朱里にビックリなんだけど。
今、さりげなくソファーの端に座り直したのもちゃんと気付いてるから。
それでもめげない俺は、逃げる朱里を追いかけて密着するように座り直す。
ソッと肩を抱き寄せると、朱里は困ったように眉を下げて拒むように俺の胸をグッと押した。
「わ、悪いんだけど、あっくんの寝かしつけもお願いしていいかな?」
「え?それはもちろんいいけど…」
「ありがとう。その間に私もお風呂済ませちゃうね」
そのまま俺を避けるようにソファーから立ち上がり、そそくさと部屋から出て行く朱里を見て正に絶体絶命だと思った。
こ、これは…大ピンチ。
ラブラブな仲良し夫婦に突然訪れた初めての危機、絶対なんとかしないと。


