十日月夜のおとぎ話

――こういうの、擬似恋愛っていうのかな。


相変わらず続く二人の会話をパソコンの画面の中に眺めながらふと考える。


あたし達は時々、

気まぐれに……

まるで恋人同士みたいに甘い会話を楽しんでいる。


……違う。

何も知らない相手だから素直な自分でいられるのかもしれない。



こんな関係が良い。


お互いに相手の深い部分には触れないし、

踏み込まない。


この場だけの、

刹那的で危うい関係が……


今のあたしには心地良い。