あたしは昼間のサクとのやり取りを伝えた。 《あはは。やるねー、その彼。で、ルナは今もドキドキしちゃってんだ?》 ノゾムは完全に面白がってる。 《ひどい。こっちは結構本気で悩んでんのにー!》 《苦しいの?》 《…苦しい》 《じゃ、その苦しさから開放される魔法の呪文を一つ…教えてあげる》 《魔法?》 あたしは息を飲んで、ノゾムの言葉をじっと待った。 《あのさ…》