十日月夜のおとぎ話

「ん?」


フォーカスの合わないぼんやりした目で眺めていると、

視線に気付いたミツキが「どした?」って感じで首を傾げる。


「ううん。何でもない」


何故か寝不足の原因を誰にも言いたくなかった。

親友のミツキにさえも。


ノゾムのことは誰にも内緒。



――二人だけの秘密。