「俺はなモテたんだよなぁ」



クスッ



「なにそれ笑」



「みんなに"王子様"とか呼ばれるのは最初はよかったんだけど、もうめんどくさくなって、そろそろこのキャラも辞めようかと思ってた。」


「そんなとき、学級委員を決めるやつがあって、ほのかが立候補してて"すげぇな"って思った」


「いつもさ、周りから色々言われてるの見てたけど、それに屈せずにさ、頑張っててすごいと思ったんだよ」



「それで告白されてるとこ見られて、もういいかと思って、素をさらけ出してみたんだ」



「もしそれがほのかじゃなかったらそんなことしなかったと思う」


「俺をさらけ出したら、ほのかも話してくれると思ったからなんだ」




こっちを見る眼差しはほんとに優しくて、胸がたかなった










「ほのかと話してると自分でいられて、楽しかった。"好き"なんて言われて嬉しくて
『ほのかが好きなんだ』って気づいた」




え?




「そんなとき、ほのかがメイクし始めて、もしかして他のやつを好きになってそいつのために可愛くなろうとしてるんじゃないかって思った」




「だから、わざとバカにして、嫉妬してたんだ。」




「だから、俺の事好きなんて言ってくれて嬉しかったけど、その分、ほのかのこと傷つけたんだって思った」










「うそ、じゃあ、ゆうまくんは私の事...」




「そーだ。俺はほのかのこと好きだ」








時が止まったかと思った








「俺と付き合ってくれるか?」








「もちろん」






そして、優しい、触れるだけのキスをした