青の彷徨


影が少し晴れて視界の半分明るくなる。


悠李、身長高くて私の倍くらい足が長くて、きっと歩くスピードも速いんだろうに。

私の歩幅に合わせてくれて、私のことまで気にかけてくれて。


この人が私のこと好きなんだ。


好きって感情を抱いていまここにいるんだ。


いや、でもさ、


「悠李ってさ、私のどこを好きになったわけ?」

「……それを俺に聞くか?」


悠李、元々表情ないのは知ってるけど、この状況下でそれだとかなりきついよ。


盛大になため息をつく。


「思いつめた感じで聞くのなら分かるけど、子どもが空ってどうして青いの?みたいな好奇心で聞かれると傷つくんだけど」