青の彷徨



「あれ、小雪ちゃん?」

走り回っている中の一人が声をかけてきた。

私、あんな小さい知り合いいないぞと思ったけれど、集団の中からこっちに近づいてきてやっと理解。


「………蓮」

制服じゃないから一瞬分からなかった。

私服だったら男子小学生にしか見えない。



「小雪ちゃん久しぶりだね!一年生の時以来だね!!」


私はなんだかんだ学校で蓮の姿はたびたび目撃しているよ。

だって君、超目立つから。




蓮だけが興奮していて、周りの子どもたちはぽかんとしている。


さっきまで楽しそうに遊んでたのに蓮が抜けてしーんとなってる。


私も子どもたちの方見てると蓮はあっと気づいたみたい。



「ちょうど弟妹たちと遊んでたんだ。ちょっと待っててー」


蓮は一番小さい子をだっこして家の中に入っていく。

家そこだったのね。


それに続いて子どもたちも家の中に入っていく。


もしかして全員きょうだい??大家族だね。