「あれ、お母さんは?」
やっと会話見つけられた!
そうだよ。小雪のお母さんは俺の母さんとは違って家にいることが多い。
昔は一緒に料理したり、絵描いたり、作ったりした。
さっき出てきたの陽介くんだったよね。
もしかして離婚してお母さん出ていったとかじゃないよな!?
そんなヘビーなことだったらどうしよう!
この重い空気これ以上変えられないんだけど!!
「めっちゃテンパってる顔してるけど何想像してんの?」
そんな怪訝そうにしなくても……。
「お母さん今買い物中。家族ラインに兄ちゃんが悠李来たって送ったらお母さんが昼ご飯の材料いっぱい買って帰る!ってうきうきのスタンプと一緒に送ってきた」
こんな感じ、とトーク画面を見せてくれる。
おお、びっくりマーク3つもつけてるあたり、昔のハイテンションのままだなーと思う。
すると、目を輝かせたパンダのスタンプが送られてきた。
「あ、お父さん」
お父さん!?
こんなかわいいスタンプ使う人だっけ!?
小雪のお父さんは寡黙で休みの日は書斎で難しい本を読んでいるイメージ。
俺の誕生日は毎年本をプレゼントしてくれた。
そんなお父さんがあんなかわいいパンダのスタンプ使うなんて…。

