何も言えなかった。
二人の姿見たら、怖くなった。
楽な道でもいいのかな。
そうだよ、わざわざ自爆しに行く必要なんかないじゃん。
自然消滅の何が悪いの。
「まだ、泣きたくない」
楽でもいいけど、私、まだ、この恋で一回も頑張ってない。
告白も結城がしてくれて、私はただ流されてただけ。
ずっと恋が憧れだったけれど、憧れてた恋はこんな静かに終わるものじゃない。
私がこれからも笑っていられるように、結城を苦い思い出にしないために、自分から終わりを告げるの。
「いいよ。全部終わったら、俺がいくらでも慰めるから」
「ありがとう」
勝手に物語の終止符つけたりしない。
終わりこそ美しく。
明日、これから、笑えるように。
「行ってくるね!」

