そんなことないよって私が言っても小雪は首を横に振る。
小雪が悪いところなんて一つもないのに。
ずっと私の恋を応援してくれて、いつも話を聞いてくれた。
小雪は私の一番の味方だよ。
「じゃあさ、お願いがあるんだけど」
「…なに」
「小雪が今までおかしいと思ってきたところ全部言ってよ」
心底意味が分からないって顔してる。
私も、どうしてこんなに自爆の道を進もうとしてるのかって思う。
悠李も言ってたけど知らない方がいいこともたくさんある。
これ以上私が傷つく必要はないかもしれない。
だけど、傷つくって結末が分かっているのなら、中途半端な優しさなしに傷つきたい。
他人の恋にこんなにも動揺している小雪が知ってるもの、当事者の私が知らなくてどうするの。

