あんな話を聞いて寝られるわけないじゃん。
気になって気になって同じこと頭の中でぐるぐる回転して、答えなんか出るわけない。
「やつれてるな」
突っ伏してる私に上から威圧満点の声。
仕方なく顔を上げると無駄に身長だけは高いから影になって悪魔みたいに見えるんだけど。
「昼休み、久しぶりに小雪のクラスでも行ったら?」
寒いから教室出たくないって理由知ってるでしょ。
それでも、悠李がわざわざこうやって私に言うのにはちゃんと理由、あるよね。
だけど、行きたくない。
もう、これ以上、傷を差し込みたくない。
私はもう、十分傷ついた。
何も、したくない。
仲いい、二人の姿なんか見たくない。
「言い方悪かった。小雪の意見も聞いてみたら?」
ばつが悪そうに悠李は指先で軽く頭をかく。

