私立受験組の二人は早めに入試が終わり、遊びまくるのかと思いきや、健全なお二人はそんな浮かれることはせずに、ひたすら蓮にスパルタ指導決め込んでいた。
悠李なら優しく教えてあげそうだけど、小雪ちゃんがいるからそうはいかない。
学校の先生より怖い気がする。
教室では休み時間になるごとに叫び声が世界の裏側まで届いていたことだろう。迷惑かけてごめんなさいブラジル。
そんなお厳しい先生たちの成果なのか。
蓮は愛華と同じ県立に合格。
学科は違うから同じクラスにはなれないけどねと愛華は苦笑いしていたけど。
プライドが無駄に高くて、弱みを見せるのをめちゃくちゃ嫌がる。
そんな愛華が嬉しそうに蓮と一緒にいるのを見ると、好きだった気持ちもどうでもよくなってきた。
時間はかかったけれど、ようやく友達に戻れたかな。

