青の彷徨



「ねーねー、お手洗い行ってきていい?」

「行ってらっしゃい」

それに関しては何も文句言えませんわ。

「あ、じゃあ俺あそこのコンビニの辺で待ってるわ」


ちょうどお茶が切れそうなんだよね。修旅中はいつも持ってる水筒じゃなくて500mlのペットボトルだからすぐに終わってしまう。なんつったって晴れだし。


お茶は爽健美茶だって決めてる。自動販売機にもコンビニにも普通に売ってるからね。


一本だけ手に取ってお会計しようと思った。


だけど、目に入ってしまったんだ。

それも一緒にお会計した。それだけ制服のポケットに入れておく。



お手洗いから見える位置に立っておくけど美織はまだ来ていないみたい。ここはゆっくり待っておこうじゃないか。


サラリーマンとかの仕事してますっていう人しかいないから緊張する。てか、中学生がこんな昼間から学生だけで外出ってやばいんじゃないの?


普通の学生なら授業じゃん。

だけど、俺が一人でぼーっと立っていても、怪しげにこっちを凝視している人なんていないし、歩きスマホしている人やワイヤレスのイヤホンしている人が圧倒的多数。歩きスマホはダメなんじゃなかったっけ。