青の彷徨



バナナかブルーベリーかで迷ったけれどこれは賢明な選択したわ。大勝利確実。



俺の分と美織の分のナイフとフォークを出して、食べる準備満々。



「あ、結城こっち向いて」


え、何?

「はいチーズ」


カメラを向けられたら反射でピースしちゃうのは人類のさだめなのか。


何したらいいのか分からなくて一応笑顔向けておいた。



「後で送っとく」

「どうも」


美織はその写真を見てほくほくしている。何か恥ずかしい。


ん?いや、別にさっき撮ったパンケーキ見てるって可能性も普通にあるよな。何思いあがってるんだよ俺。


こういうとこかもしれない。蓮にはあって俺にはないもの。俺がフラれた理由。


あーあ、また自己嫌悪。こんなに落ち込むこと久しぶりだからさらに深く落ち込む予感しかない。



「あっ、ごめん。食べよっか」


ああ、俺、美織を待ってたこと忘れてたわ。