青の彷徨




「蓮のことが好きなんだよね」



何でこの子はそういうの見抜くのが上手なの。


まっすぐな瞳はとてもやさしい。その目を向けるのが元カレの浮気相手だとしても。


そういうところ、嫌い。



「もう蓮のこと、嘘でも悪口言えないくらい好きなんだよね」


「二回も言わないでよ…」



あれが好きとか絶対に認めたくない。だから気持ちに蓋をして結城と付き合っていればすぐに忘れた楽しい恋愛できると思ってたのに。




どうしてもできないんだ。

必死で汗飛ばしてる姿が相変わらずな蓮が告白なのにかっこつけようとかしない感じがらしいなとか思っちゃって。


こんなにここと揺さぶられてるのにむかつく。

何で私が蓮のこと好きにならなきゃいけないの。


私に釣り合わないわよ、あんなだっさい男。