青の彷徨



好きの先のことなんて考えたことなかった。


好きな人が自分のこと好きって言ってくれた。



その答えに迷いはない。



冬なのに、ずっと身体が熱かった。

全身から好きだって気持ちが溢れて、沸騰してゆくように。




それから私たちのささやかなお付き合いが始まった。



私の塾の予定と結城の部活の予定がなかなか合わなくて、実際にデートしたりすることはなかなかなかったけれど、LINEしてるだけで好きだって気持ちが繋がってて、それだけで嬉しかった。



だけど、沸騰したら蒸発して、散らばって、どっかに消えてゆくもの。

自分の目にはそれが分からない。