「小雪、俺から一つお願いしていいか?」
ひまわりの影ときみの影、一緒になって、悠李の瞳がわたしを射抜いて離さない。
「幼なじみに戻るんじゃなくて、友達になろう。戻るんじゃなくて新しい関係になってこう。今までどおりの距離でいられなくても学校で話したりはしたい」
悠李は優しくふわりと口角を上げた。
「もう離れるのは嫌だから」
「私も、離れるのは、もういやだ」
周りの目ばっかり気にして自分たちの思うように動けなくて。
あの頃の私たちとは違う。
そこは私も悠李も変わったところ。
恋なんて分からない。好きって気持ちも分からない。
それでも恋するのなら、付き合うのなら。
離してくれない。瞳に吸い込まれる。